《うつ病体験記克服への道》〜諦めきれない心〜
もしうつ病になったら.......
これ以上頑張らなくていいんだよ!
ゆっくり休んでいいんだよ!
焦らなくていいんだよ!
思ったこと言っていいんだよ!
好きなことやればいいんだよ!
甘えていいんだよ!
うつ病のあなたへというタイトルの本などに書かれている典型的なパターンを書き出してみた。
これらがすんなり入ってすんなり行動に移せる人は、よほど柔軟な人なのだろうと私は思う。
言っていることは分かる。分かるけど。
これらの言葉はうつ病で苦しみの中にいる人には非常に分かりづらいと思う。
というより、それらが出来てたらうつ病になってないんだけどなぁ、、、と思う。
とにかく苦しくて辛くて現状を少しでも変えたいと思っているのに、頑張らないってどういうこと?!
休むって何?!もう十分周りから遅れをとっているのにこれ以上休めと言うなんてどういうこと?!
焦らないって何?焦ってでもなんとかしていかないと一生このまま苦しいままじゃないの?!
思ったこというって何?!本当に思ったことを言ってたらトラブルになってただでさえ一杯一杯なのにこれ以上のストレスには耐えられないんですけど?!
好きなこと?そんなもの無いよ!好きだったことはたくさんあったけど、うつ病になって楽しいなんていう感情忘れちゃったんですけど?!
甘える?うつ病なんて甘えだって周りから言われるのに、甘えるようなこと言ったりしたら墓穴掘ることになるんだから、むしろ病気であることを悟られないように元気に見せることで必死なんですけど?!
こんな具合だろう。これは、当時の私の意見なのだが、完全なる空回り状態だ。
何言われてもそんな綺麗事、私の頭に入ってこない。
でも、これらのことを始めれた人から回復へと進んでいくようだ。
本当の意味で諦めることができた人だ。今うつ病になってしまったことを仕方ないと認め、必死になってもがくことをもう辞めようと思えた時。頑張り続けることをもう辞めようと思えた時、これが回復への大きな一歩だ。
水中でもがけばもがくほど沈んでいくように、うつ病ももがくほどどん底へ落ちていくのだ。
私もなかなか認めることが出来ず、諦めることができなかった。
自分自身はこんなんじゃないとうつ病の自分を否定し続けた。
今の自分は違う。本当の自分はもっと別なんだ。
こんなこと思っていたら治るわけがない。
病気の自分が嫌で恥ずかしくて、周りにそんな弱いところを見られたくなくてダメな自分を必死で隠し、強がり続けた。
元気なふりをして嘘の私を演じ続けた。そうしてでも周りの目に写る自分をよく見せたかった。悲しいことに、自分自身のことより周りにどう思われるかの方が大事だったのだ。