『不登校の子供の気持ち!〜親に分かってほしかったこと気付いてほしかったこと〜』
不登校の心理
高校時代、私は学校に行ける日と行けない日があった。
セミ不登校という状態であった。
当時学校に行かない私を親は厳しく怒った。
「学校行きなさい!辞めるなんて許さないよ!みんな誰だった苦しくても頑張っているんだから!」そう言われていた。
確かにまだあのころはあまりうつ病の情報が無かった時代だった。今はかなり変わってきているが今もなお理解されない家庭も存在するだろう。>
そう、私の家庭はうつ病に理解が無かったのである。学校は辛くて居場所もなかったが、家も肩身の狭い状態で、正直逃げ場が無かった。
もし理解ある家庭だったら、もっと違ったのではないかと思う。
当時理解されなくて、どうしても分かってもらいたかったことがたくさんあった。その時の気持ちをいくつか紹介したいと思う。
決して甘えているわけではない
「学校行きたくないなんて甘えだよ。誰でも人生嫌な時はあるんだから、頑張りなさい。」こう言われていた。
どうしてこんなに頑張っているのに分かってもらえないんだろう、どう説明したら理解してもらえるんだらう。
甘えではないことをいろいろな方法で伝えようとたが、なかなか分かってもらえず私のことは信じてもらえないのかと非常に悲しかった。
決して気の持ちようなんかではない
「人生何事も気の持ちようだから、自分で気持ちを高めて頑張るんだよ。」これも毎日のように言われた。
既にあらゆる方法を使って自分を奮起させて頑張ってきたのに、それももう出来なくてこれ以上自分の力では現状を変えられないくらいまで悪化しているのに、なぜそれを分かってもらえないのか、私の今までの頑張りすら見ていてくれて無かったのかと理解のなさに涙が溢れた。これだけ頑張っても認めてもらえないんだと思った。
私の気持ちをしっかりと聞いてほしい
辛い気持ち、毎日不安に襲われる怖さ、ぐちゃぐちゃで整理のつかないやり場の無い感情を全部受け止めて欲しかった。
「そんなネガティブなこと言ってても何も始まらないじゃない。自分なりにプラスに物事を捉えて考え直しなさい。」こう言われた。
自分の考え方がおかしいんだとさらに自分の感情を否定するようになった。
ただただ親に気持ちを認めてほしかっただけなのに。親だからこそ聞いてほしかったのである。
周りのみんなと比べないでほしい
「同級生の◯◯ちゃんは、あんなに頑張ってるよ!すごいね!だから頑張ろうよ。」こんな風に誰かの良いところを並べて私をやる気にさせようと周りの人と比較したのだ。これは、完全なる逆効果なのに。
私だって頑張れるなら頑張りたいのに。それができていたら既に何とかしているのに。なんで分かってくれないのか、さらに苦しくなった。まだ未成年の子供は家以外頼る場所もないのに、私はどうしたらいいのか分からなかった。
叱咤激励して脅さないでほしい
「そのままだと将来後悔するよ」このような叱咤激励はいろいろな場面でよく言われたのだ。
それを一番分かっていて悩んでいるのは私自身だ。それを親にも責められてしまうともう逃げ道がなくなってしまう。
私は本音を言う場は無かった。
叱咤激励して回復する病気ならいいが、ただただ追い詰められるだけだった。
~まとめ~
私の両親は、「気合い」「根性」「忍耐」これらを何より大事にしているような人間だった。だからうつ病をなかなか理解してくれなかった。
私が病気になり親なりにいろいろな本を読んで勉強をして、ある程度知識はあったようだが、根本的な部分で理解しきれなかったようだ。
だから、私に対しての対応が回復とは逆方向に向かうことばかりで、私は相当辛い思いをした。
子供を心配しない親はいないと思うが、うつ病は対応を誤るとその気持ちさえ伝わらなくて、子供は苦しくなってしまう。
私の親も私の病気をどうにかしたい一心だったと思うが、いくら気持ちがあっても誤った対応をしたことで、高校時代の私は親に信じてもらえていないと感じて、それが一番悲しかったのです。親は病気の私を責めているんだと思っていた。
誰しも小さな頃から親に認めてもらいたくて頑張ったり、喜んでもらいたくて一生懸命になる。
私のように病気に対して理解のない親だと、さらに頑張るしかない、認めてもらうためにもっと頑張るしかないのだ。
本当の意味で病気を理解することはなかなか難しいかもしれないが、一言で言えば子供を信じるそれだけだと思う。私は親にどんな状態でも信じてほしかった。
親が子供を操作することはできない。いくら尻を叩いても無理なものは無理なのだ。
時間がかかってもいい。本当に人生を諦めている子供は一人もいない。見た目は諦めているようにみえても本当はどうにか立ち上がろうと努力しているのだ。
親は見守る、そして困っているときは手を貸す、それだけでいい。そうしてほしかった。
これが私の当時の思いだ。