《うつ病体験記克服への道》~ダメ人間・湧き上がる罪悪感~
自分が悪い・私はダメだと思ってしまう心理
罪悪感、これはうつ病の人がみな抱えていると思う。
目に見えないのに、攻撃力と破壊力が半端ないもの。
この罪悪感って実際存在しているものではなく、自分自身が頭の中で作り出しているものなのだ。
決して他人に作れるものではない。
でもそれをどうして自分でわざわざ作り出すようになってしまうのだろうか?
うつ病になったばかりの頃、理由もなく自分はダメな人間だ、生きているだけで罪悪感だと思うようになった。。
当時何か悪いことが起きると全て自分のせいだと思った。
友達がシャーペンを落としただけでも自分のせいじゃないかと思ったり、
母親が疲れた顔をしていると自分のせいじゃないかと思ったり、
何もかもが自分が悪いと思ってしまった。
ひどい時は、知らない人が転びそうになったのを見て自分のせいだと思ったし、
知らない人が怒っているのを見るだけで、
もしかしたら自分のせいなのかもと異常な考えをしてしまうこともあった。
周りの人にいつも申し訳ないという気持ちを抱えていて何かあるごとにごめんなさいと謝っていたことを思い出す。
でも実際現実は、何か私が悪いことをしているわけではなかったのだ。
全ての原因は私が頭の中で自分でコツコツ作り上げた罪悪感だ。
それを抱えているからこそあらゆる物事を悪く捉えるようになってしまっていたのだ。
罪悪感を何故私はわざわざ作り出しているのだろうかと考えたとき、自分なりの考えがあった。
自分が悪いと常に意識していたら危機感が生まれ、その分周りの人に気を配ることができると思っていたのだ。
自分がダメだと思えば危機感が生まれ、傲慢にならず周りの人に感謝できると思っていたのだ。
とにかく良い人になりたかったのだ。
周りから好かれたかったのだ。
みんなに認めてもらいたかったのだ。
でもこれは考え方の歪みそのものだったのだ。
こんなふうに無理やりやることは偽善であって本当の真の優しさでは無いと今は分かったが、当時はそれが人として目指すべきものだと思っていた。
そこで自分で罪悪感を作り出し、少しでも当時の理想である良い人に近づけるように頑張っていたのだ。