《うつ病体験記克服への道》〜高校卒業後の第一次引きこもり期~
引きこもりの気持ち
無事高校を卒業した私は、その頃の最大のストレスだった学校からついに解放された。
とりあえず3月は春休みだ。明日の学校の心配を考えなくていい日々で心が若干落ち着いた気がした。
寝たいだけ寝てずっとゴロゴロしていた。
そして、4月になった。
私は、進路も決まっていなくてとりあえず療養生活をすることにした。
何かを始める気力も湧かず、ただボーッと家で過ごしていた。
高校をなんとか卒業できたことで、親からもとりあえず休みなさいと許可が出た。
こんなに眠れるのかと自分でも信じられないくらい寝ていた。
外出するのもとてもとてもおっくうだった。
人にも会いたくなかった。
知り合いにはもっと会いたくなかった。
同級生にはもっともっと会いたくなかった。
10日に1度ほど病院には通い、薬を処方してもらうということだけが、唯一の外出となった。
当時効いているのかも分からない薬だったし、年々増えていた薬だったが、まだ情報も少なかった当時は、それ以外の方法も分からなくて気安めに通っていたというのが本音だ。
こんな生活誰にも知られたくなかった。
ただ何の目標もなく家にこもっている自分が惨めで恥ずかしくて悔しかった。
途中で誰かに会ったら嫌だなと思い、いつも俯き加減だった。
このころはもう何1つ自信が持てなかった。
自分自身の存在を隠したくて、外に出ることを避けるようになった。
社交的だったころが嘘のように、どんどん人格が変わっていくようだった。
でも、家に引きこもってると少しだけ心落ち着く時間があった。
そう思うと引きこもりも大切な時間だったんだなとも感じる。
でも当時、引きこもりをしていることもまた認められなかった。恥ずかしかった。
少しでも動けるエネルギーが出るまで、それまでだから。
1日もはやく引きこもり生活を抜けるんだ、それで何とか大学に行こう!そう心に決めて生活していた。