《うつ病克服体験記》〜私がネガティブ思考でいる理由〜
欠点ばかり見ていると人生うまくいかない
何事も苦しい方に考えてしまう。
何事も自分が悪いと思ってしまう。
何をやっても自分はダメだと思ってしまう。
1日の出来事でも出来なかったことばかり思い出す。
このように物事の欠点ばかりに目がいってしまうことも悪い思考パターンだった。
これも元々は、向上心に繋がると思い、良かれと思ってやった思考パターンだった。
うつ病を治すためにも、出来なかったことに着目すればもっと治す努力に繋がるのでは無いか。もっと治療に対していい考えが見つかるのではないか。と考えていた。
しかし、この出来なかったことや失敗に目を向ける癖が、前に進めない原因であった。
結局、何をやってもダメだったことに目がいってしまうので失敗を恐れて挑戦することからどんどん遠ざかってしまっていたのだ。
『失敗をしてもいい』
『ダメでもいい』
『出来なくてもいい』
このことを正直私の心は知らなかった。
これを知らずして、生きていくということは恐怖でいっぱいである。
とても単純なことだが、失敗してもいいと思って行動することと、失敗したら後がないと思って行動するのとでは格段に気持ちの負担が違ってくる。
やる前から失敗に怯えて、頭でばかり考えているだけで、足踏み状態から一歩も前に進まなかったのだ。
それが「引きこもり」という形を長引かせていたのだ。
引きこもっているくせに、頭の中はフル回転なのがやっかいなところだ。
だからこれと言ったことを何もしてないのに、いつも疲れきっていた。
『失敗をすることは当たり前』
『出来ないことがあることも当たり前』
『ダメになったはまたやればいい』
これを本気で心から思えている人ってどれくらいいるんだろう?
私の常識にはこれがなかったので、
「そんな風に考えていいんだ~。」
と驚き、衝撃だったことは事実だ。
嘘みたいな話だが、知らないって怖い。
それくらい、信じてやまない思考パターンだった。
しかし、この常識を私自身の当たり前にするまでに時間はかかる。
まだまだ時間を必要とするし、いろいろな段階を経ることになる。
何十年と信じ使い続けていた凝り固まった私の脳みそを、少しずつ解いて柔らかくしていく作業に取り組み始めた。