《うつ病体験記克服への道》〜再び引きこもり、不安は増えるばかりの第二次引きこもり期〜
引きこもり生活に逆戻り
予備校を2日で行けなくなってしまい、また家でのむなしく惨めな生活が始まった。
もうこれがラストチャンスなんだ、と自分を追い詰めて予備校に行くことを決意したのだが、気持ちだけではどうすることもできないことを身をもって体感し一体何をしたらいいのか全く分からなかった。
病院に行けば、ゆっくり休みましょうとしか言われない。
辛くなったらこの薬飲んでくださいとしか言われない。
一体どうしたら治るの?休んでいたら本当に治るの?
どれだけ休んだらいいの?
わけがわからない。
うつ病って何?私は誰かに魔法にかけられてしまったのかとさえ思うほどだった。
また引きこもり生活に戻り、外の世界が余計に怖くなった。
予備校をすぐに辞めてしまったことがトラウマとなり、私は何もすることができないし、何をしてもダメなんだと落胆した。
うつ病になったばかりの時よりも、何をやっても立ち直ることができないことに直面してからの方が、「私はダメ人間だ」という思いが強くなった。
なぜかその辺りから、
みんなに笑われているんじゃないか?
みんなに嫌われているんじゃないか?
と考えるようになった。
少し外に出るだけでも、なんであの子平日の昼間にいるんだろうと思われるのが怖かった。
誰にという特定の人がいたわけでないのに、誰かにそう思われてる気がしたのだ。
完全に心が壊れていた。
そんな感情が出てくると心が苦しくて、それを少しでも感じなくて済むように、なるべく自分の部屋にこもっていた。
まるで誰かに襲われないように身を潜めているようだった。
本当は敵なんていなくて、自分で考え出して作り出していた敵と戦っていただけだったのに、当時は何かに責められて何かに襲われそうで何かに苦しめられているような錯覚があった。
苦しい考え方を続けているうちに、社会というものが全て恐ろしくて恐ろしくて大きな大きな壁となってしまっていたのだ。
改めて思うことは、うつ病は難しい。簡単に悪循環に陥るようになっているからだ。
冷静に物事を考えられなくなると、全てが悪いようにしか見えない。その考えのまま世間を見てしまっているうちは、治すほうとは逆の努力をしてしまう。
その結果、わたしは社会への計り知れない恐怖を作り上げ、さらに苦しい生活を送ることとなってしまったのだ。