《うつ病体験記克服への道》~引きこもり生活で対人の恐怖が高まる~
対人恐怖症の始まり
再び引きこもりに戻ってから、自分はダメ人間という気持ちが高まることで周りからの目線が気になって仕方がなかった。
本来なら、19歳の同級生は、大学1年生か専門学校1年生か就職1年生などしっかりとした身分をもっている。
同じときに私はというと、引きこもり1年生......
周りにどう思われているのか?もうバレてしまっているのか?
とにかく人の目が怖かった。
昼間に家にいるのを誰かに見られたら「引きこもり」ってばれてしまう。
昼間に電話に出たら「引きこもり」ってばれてしまう。
昼間にメールを返すことも、「引きこもり」がばれてしまう。
何よりも「引きこもり」がばれることが恐怖で、行動にはとても気を使うようになった。
友人にも知られたくなくて、どうやって誤魔化そうかとか、どうやって普通っぽく見せられるかとかそんなことばかり日々考えて生活していた。
そうしているうちに、友人からのメールや電話が怖くなってきた。
毎日の本当の生活を言えないし、本当の悩みも気持ちも言えない、それに友人の大学生活の楽しい話を聞いても素直に喜べない、友人の恋愛相談もそれどころではなく感情が入らない。
でもそれを隠そうと無理を続けて、なんとか友人に引きこもりでうつ病でマイナス思考な自分を悟られたくなくて、必死で元気そうに、ポジティブな自分を演じるようにした。
それにはもちろん破綻が来て、だんだん電話に出られなくなって、メールも返せなくなった。
人との関係性が日に日に変わっていることを感じていた。
対人が怖くなって、怯えるようになった。
人を前にして、言葉が出てこなくなった。思ったことを普通に話すことができなくなった。
頭で考えてから、言葉を発するということを繰り返していたら、本当に人としゃべれなくなった。
言葉に詰まるようになった。
喋ることが大好きだった私はどこに行ってしまったのか。
悲しいくらいに喋ることが難しく怖くなった。