《うつ病克服体験記》~うつ病だと遊びに行ったらダメなの?~
うつ病って生きにくいと思う時の話
うつ病が治る過程で、『他人の目』が特に気になる時期があった。
それは、うつ病の回復期だ。それまで何年も引きこもりがちだったが、少しずつ外に出てみようと社会復帰への一歩を踏み出そうとし始める時期だ。
うつ病当人は、まだ本調子ではないが力を振り絞りそろそろ社会復帰へ向かい頑張ろうと外に出る。
それもまずは簡単なやれることからだ。
それまで引きこもっていたのだからそんなにハードなことはできない。それにストレスのかかることも避けたい。
となると、好きなところに遊びに行くことややりたいことをやることからスタートだ。
となると怖いのが、知り合いにあったらどうしよう、、、。
私の場合は、過去にドタキャンしてしまった友人に会って、
「元気そうなのに、あの子いつもドタキャンするんだよな〜」
って思われたらどうしようと恐れていた。
休職中の方にとっては、職場の仲間に会ってしまったらどうしようと怖くなるのではないだろうか。
お正月など周りも長期休みの期間は知り合いに遭遇する確率も高く恐怖である。
あるいは、旅行はどうだろうか?
それまで家に引きこもっていて、それまでは旅行に行く気力も、行きたいという気持ちさえ湧かなかったのに、少し行きたいなと思い始めた頃はたいてい病気が治る方向へ向かっているときである。
しかし、旅行となるとさらに周りの目が怖いものだ。
少し元気になって外に出られると嬉しい気持ちもいっぱいだが、その反面心のどこかで元気にしてるのが後ろめたく感じて辛くなる。
元々うつ病になる人は、自分を責めることが得意で、本当の気持ちより自分を責める気持ちを信じてしまう。
そういう意味でも、回復期は複雑な思いが本当に多かった。
これは、うつ病に理解ある人が少ないことも関係している。
周りの人はうつ病だと知った時は、同情してくれるし、みな優しい。
辛くて泣きそうで落ち込んでいたらとても温かい言葉をかけてくれる。
だがしかし、うつ病の回復期に本当の理解がないと悲しい思いをさせられる。
元気そうに外に出ていたら、周りから
「あの子学校(仕事)サボって遊んでる。うつ病なのをいいことに、旅行には行けるんだ!ただの甘えじゃないの?」
このように言われると、やっとエネルギーが蓄えられてきたというのに、一気にエネルギーを消耗する。うつ病当人は、とても傷つく。
そして、また自分責めが始まりうつ病をぶり返してしまう。
この時期が筆者はとても辛かったし、周りの目が怖くてビクビクしてた。
心のエネルギーが少ない時に、このような出来事があると心に大きなダメージを浴びた。
うつ病の人に にとって、まだまだ生きづらい世の中なのは仕方ないが、 どんな時にも共通するのは、
「自分」に、そして「今」に集中して1秒1秒生きること!!!
そのころからそして今もなお大切にし続けていることである。